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「芸人」劇団ひとり劇場

視聴者「このままだと劇団ひとりさん芸人として終わってしまうんじゃないかと思うんですよ」「芸能界でたけしイズムというか、ビートたけしさんの遺伝子を1番受け継いでるのは劇団ひとりさんだと思います」
劇団ひとり「いやいやいや。たけしさんは僕にとって神様みたいな人で」
視聴者「だからこそ言わせていただきたいことがあって。劇団ひとりさん売れっ子だからテレビでよく見るんですけど、今ひとつ印象に残る番組が少ない。お笑い以外の仕事が多すぎるんじゃないかと思うんですよね」「お笑い以外の仕事を全部断っていただきたい」
ひとり「僕の中のラインとしては、芸人として生きるのは深夜であったりライブだったりであって、ゴールデンは職業としての芸人なのかなっていうふうに…」
視聴者「時代が違うと言えばそれまでですけど、たけしさんはゴールデンでゴリゴリのお笑い番組を3本も4本も持っていた訳ですから…じゃあ、たけしさんになるつもりはないんですね?」
ひとり「…たけしさんになりたい」

2012年4月2日に日本テレビで放送された『耳が痛いテレビ』での一幕。
視聴者の苦情を芸能人本人が受けるこの番組で劇団ひとりは、本音か冗談かは不明だが、現状に対する心情を吐露した。


その劇団ひとりが先日の『ロンドンハーツ』に出演していた。
企画は「ラブマゲドン」で、女7人男8人で「もし地球上にこの男女15人しかいなかったら誰と子孫を残したいか」をテーマに繰り広げられる究極のフィーリングカップル。
男性陣は芸人であるのに対して、女性陣は毎回異なる。過去に参戦したのは芸人だったり、熟女だったり、はたまたオネエだったりと、「究極の選択」的色合いの強いマッチメイクだった。しかし、その日はグラビアアイドルという芸人の恋人として尋常じゃなく生々しい相手と戦わせる「ガチンコ」の試合が組まれた。企画意図としては、芸人の女性に対する趣味を詳らかにし、芸人が“本気”で恋人を選ぶ様、そしてフラれる様を笑おうという「貴族の遊び」(byザキヤマ)だ。


劇団ひとりも妻帯者とはいえその意図に則り、ガチの姿勢を見せることが期待されていたと思う。
その意図を汲んでか「大沢あかねは死んだと思ってください」と宣言した劇団ひとりが選んだのは手島優。意外な選択に驚いたが、『ゴッドタン』でも度々共演しているし有り得なくもない。
そう思った直後、劇団ひとりから明かされた理由が、
ひとり「唇がすごい好きで、ロケバスの中の一番後部座席に座ってドライバーさんに隠れながらすげーキスをする…っていうので夢精しました」


まさかの夢。しかもド下ネタ。爆笑した。
しかし、その思いは届くことなく手島にフラれてしまう。



ひとり「いや悪いけど、夢の中で誘ってきたの彼女の方です」

綺麗にオチもつけ、その後は有吉に「ラブゲームじゃないんだよ。ラブなんだよ」と評されるほど際立ったガチさを見せる千原ジュニアがひたすらイジられることで番組は進行していった。


5回目まで進んだときに再び劇団ひとりにお鉢が回ってきた。そして劇団ひとりが選んだのはまたしても手島優。実は1回目からずっと手島優を指名し続けていたという。

ひとり「俺、どうしてもやっぱ手島さんをモノにしたい」「手島が欲しいんだ俺は!」

ドラマのように格好よく決めるも、またしてもフラれてしまう。


ひとり「何でだよー!どうしてだよー!」「こんなに好きなのに…」


またしても過剰なドラマ口調でセリフを決める劇団ひとり
面白いと思いつつも、今回はこういうコントで“逃げる”のかな、という穿った考えが頭をよぎった。
『ロンハー』は本性を曝け出す番組だ。人が傷つくからこそ面白い。出演者は身を削るばかりだろう。だから、防衛策として手島優を選び続けるという策をとったのではないかと。


続々とカップルが成立する中、残り続ける劇団ひとり手島優
9回目まで進んで残り5名となった。男性陣は劇団ひとり、インパルス板倉、平成ノブシコブシ吉村。女性陣は手島優愛川ゆず季。そして劇団ひとりが選ぶのはやはり手島優。“逃げ”はなおも続く…と思ったら、急に転調が訪れた。



ひとり「9回目だよ!俺はお前が欲しいんだって!ずーっとそう思ってんだよ!何で分かんないんだよお前は!」
手島「(途中で)変えてると思いましたもん〜」
ひとり「違う!分かってるはずだぜ!誰が一番大事にしてくれるか!俺だよっ!」


一向に振り向かない手島優にキレ出した劇団ひとり
ここから狂気が漂い始める。


そして、カップル不成立。


ひとり「おい!どういうことだよ!誰か説明してくれよ!」
(手島に向かって)「自分でまいた種だからな!覚えてるだろ、あのロケバスの中で…」
淳「いやそれ夢の話!」

ひとり「あのとき結ばれたんだ俺たちは」
綺麗なまでのストーカーと化した劇団ひとり


10回目になり、先ほどの激昂から一転、明るく振る舞い始める。


ひとり「変な感じになっちゃいました、すみません。さっきのはシャレです。ごめんね、大丈夫、ヤッホー♪」

かと思えばその直後、指名が吉村とカブっていることが分かった途端に激しく感情を荒ぶらせる。


ひとり「引っこんでろよー!何してんだお前はよぉーー!」

その一方で、手島に向ける笑顔。


もう立派な精神異常者(笑)。
当然の如く手島が選んだのは吉村だった。



ひとり「えーー」

手島に詰め寄り出す。

ひとり「何してくれてんだよ」

淳に制止されると、

ひとり「話がしたいだけなんですよー」


表情から何からすべて完璧。もうお腹がよじれるほど笑った。
しかしこれでまだ終わらない。行く宛ての失ったストーカーの感情はどこへ向かうのか。


残り3名となった11回目の指名。板倉と愛川ゆず季を取り合うことしか選択肢は残されていない。
そこで放った言葉が、

ひとり「今思えば7番(愛川)だったかな、と思いますよ。いや、バカな女に引っかかったなぁと思ってね、えぇ。悪いのに引っかかっちゃった。弄ばれちゃった。美人局みたいなもんですよあいつ」


もう最低すぎて最高。逆恨みもいいとこ。
誰もが予想するとおりに愛川ゆず季にもフラれる。


とうとう最後の一人になってしまった劇団ひとり
何故か手島優と吉村を睨み出したかと思ったら、


ひとり「お前らの×××想像して俺、オカズにするからな」
下衆の極み!そして、終いには


一人×××(笑)。


結果としてはとんだ企画クラッシャーだったが、見事なまでの劇団ひとり劇場を堪能させてもらった。


そして思った。
この劇団ひとり劇場は、『耳が痛いテレビ』で劇団ひとり
「たけしさんだったらムチャクチャなことするんだろうな、という思いがあった」
と言っていたように、その思いを結実させた芸人としての意地だったのではないだろうかと。