「ももクロらしさ」とは何だったのか

ももクロのニューアルバムの話をしようか。


その前にちょっとだけ過去に遡ろう。
まず2011年7月27日に発売された1stアルバム『バトル アンド ロマンス』。
今となってはもはや懐かしいアイドル戦国時代と呼ばれていた頃。同年4月の早見あかり脱退を機に「ももいろクローバー」から「ももいろクローバーZ」に生まれ変わった5人組は様々な仕掛けで急速にファンを拡大し、破竹の勢いでアイドル界を駆け上がっていった。
その勢いをそのまま爆発させて焼き付けたかのような『バトル アンド ロマンス』は紛れもない傑作で、アイドルとして初のCDショップ大賞を獲得し、収録された曲のほとんどが以降のライブの定番曲となり、さいたまスーパーアリーナ横浜アリーナ西武ドームと1万人以上の規模の会場を次々に即完売させるグループにまで成長させた。
思えばその多くの曲を手がけたのがヒャダインで、彼の才能とももクロの個性がお互いに高い次元で融合したのが、成功の大きな要因だったのだろう。
逆に言えば、底抜けに明るく縦横無尽に駆け回る溌剌さ、往々にして「全力」と形容されるももクロのパブリックイメージは、ヒャダインの楽曲によって形成され、固定化してしまったのかもしれない。

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『幕が上がる』はうどん脳の夢を見るか

※ネタバレありの感想です。

『幕が上がる』。今や飛ぶ鳥を落とす勢いのももクロが主演。原作は演劇界の重鎮・平田オリザの同名小説。脚本は『桐島、部活やめるってよ』の喜安浩平。しかも各界の著名人が絶賛、伊集院光までもが褒めたとあっては否が応にも期待が高まる。監督に関しては、高校時代友達に誘われるがまま『踊る大捜査線The Movie 2』を観に行って「殺人現場に置かれていた洋ナシは“用無し”というメッセージ。つまり犯人はリストラされたサラリーマン!」という驚愕の謎解きに唖然としてその後うわ言のように「面白かったねー」と繰り返すしかなかった記憶と、「うどんが食べたくなる映画でいいなら俺でも撮れる」と某氏にdisられていた記憶しかないけど、不安要素はそれくらいで、基本的には肯定的なスタンスで鑑賞に臨んだ。

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2013年参戦ライブを振り返る・下半期編

上半期編からの続き。

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2013年参戦ライブを振り返る・上半期編

今年限りで命尽きるのではないかと思うほどチケット運に恵まれた2013年。
たくさんのライブに参戦し、そのすべてが素晴らしかった。
2013年の思い出に書き記しておく。

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拝啓、山崎弘也様

晩秋の候、時下ますますご健勝のこととお慶び申しあげます。
貴殿のご勇姿をテレビで拝見するようになり早何年が経つでしょうか。
2003年の『M1グランプリ』。恐らくはここから貴殿の躍進が始まったと記憶しています。
敗者復活戦を勝ち上がった貴殿は、破竹の勢いで最終決戦にまで駒を進めました。最終決戦では3位と残念な結果に終わりましたが、視聴者にはともすれば優勝者よりも鮮烈な印象を与え、それはその後のテレビ出演数にも如実に表れていました。
他人のふんどしで相撲を取ることで定評のある『エンタの神様』がすぐさま「あの紳助が絶賛した」との触れ込みで貴殿を重用したことも今となってはいい思い出です。
その翌年の『M1グランプリ』では見事優勝を果たし、名実ともに日本一の漫才師となった貴殿が、現在に至るまで八面六臂の活躍を見せ続けていることはもはや言うに及ばずでしょう。
しかし思い出して欲しいのです。日本一のボケである貴殿の隣に、日本一のツッコミがかつていたことを。
そして知って欲しいのです。その日本一のツッコミが、貴殿の隣から姿を消している間に、非常に仕上がっているということを。

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